昨夜は23時半に床に入ったが、寝付かれず、24時に足が痙攣して、対応している最中に、今度はお腹が痛くなった。足の痙攣は疲れた日の夜には、良くあることなので、気にしないが、お腹の調子が悪いのが1日続くのは、めずらしい。原因を考えるに、昨夕のアメリカン・サンドの暴食か、最近は水をホテルでいただいているが、この水が合わないかだ。一応、水は市販品の物に変えた。何とか眠れたが、4時半頃に寒くなって目が覚めた。毛布を出して、暖かくして寝た。ホテルは昔からの店らしく、一等地にあるが、設備は古く空調機はない。良く眠れなかったので、目覚ましを1時間遅らして、7時15分起床とした。朝調子が悪ければ、休養日とするしかない。
この日は、いよいよピレーネ越えの日だ。朝起きたら、天気はこの地方だけが快晴だそうだ。体調も良さそうだ。朝早く出発する人が多い中、きわめて遅い朝食と出発となった。ホテルの女将さんに、ホテル前で1枚写真を撮ってもらった。今頃出発する人は、誰もいないので、他の人に追い越される心配はないと思ったら、最初の峠で、年配のご婦人に追い越された。若者1人にも追い越された。ご婦人は男でもほれぼれするような筋肉質の太い足を持っている。ご主人は私と同じようなペースだ。ご婦人と若者とも、とても軽いギアを持っていた。私もフロント30T、リア34Tのギアを持っていて、ペダルを1回転しても車輪は1回転しない軽いギアを持っているのだが、スペインではもっと軽くしなければいけないのだろうか。スペインに入る道は2つ有り、1つは下りが極めてきつい砂利道の坂道で自転車には向かないとの事で、車道を進んだ。フランス側はD933号線、スペイン側はN135号線と名前が変わるルートを進む。

ホテル前で幹線道路に入り、進んで行く。この日はイバニエタ峠まで標高にして857mを上げなければならないので、少なくともそれ以上の上りは必要だ。D933号線は軽い上りと軽い下りで、殆ど標高を上げて行かない。26kmで峠に着くが、このまま行くと、最後の上り坂は、とてつもなくきびしくなりそうだ。D933号線が終わって、スペインに入った(8km 9:46)。

これから厳しい坂が始まった。最初の1本が一番つらい坂だったと思う。その坂が終わった所に、町があり茶店があったが、休みを取っていると、休み癖が付くので、そのまま走った。坂は登りだけでなく、急な下りもあるし平坦な道もある。これが精神的には一番辛い。途中で歩いて自転車をころがしているご婦人がいた。ロードバイクの細いタイヤに、重い荷物はタイヤがかわいそうだ。そのご婦人を追い抜いた時に、例のご婦人が私を追い越して行き、若者が追い越して行った。巡礼の道は、全て自分の足で進んで行かなければ意味がない。声はかける事が出来るが、手出しは無用だ。
何度か木陰で休憩しながら、頂上に着いた(26km 12:40)。この日は天気が良くて、雲が殆どない。真夏のような暑さだ。水の消費が早い。頂上のイバニエタ峠では追い越して行った2人が待っていたので、写真を撮ってもらった。すぐに彼女の御主人が到着した。一休みして、急坂を少し降りると、村が有り、茶店で皆が休んでいる。彼女たちも休んでいた。外の庇の下の席は満杯なので、中で昼食をとった(27km 13:16)。水ももらった。別れ際に彼女たちと話したら、今日はパンプローナに宿泊するという。走行ペースは同じくらいで、毎日同じ町に泊まりそうだ。また会ったらよろしくと言って別れた。
だいたい歩行者のペースに合わせて、25km毎位に大きな街が有る。私は山岳地帯では70km位がちょうど良い事は、カナダで経験済みなので、歩行者の3日分位を1日で走る。クラブの友人がスペイン旅行中に買ってきてくれた巡礼の道のガイド本は、徒歩の1日分の行程毎に、章を分けて説明してある。全部で31章有るので、休みなく歩いて31日かかる計算だ。小さくて必要な事は網羅してあるので便利なガイド本だ。さらに自転車に厳しいコースは迂回方法も説明してあるので、その説明をノートに翻訳して持ってきた。ただ巡礼路の坂のプロファイルしか載っていないので、迂回路の坂のプロファイルは推測するしかない。

また急坂を下った後に、急な上りがあった。想定外の峠があった。922mの峠だ(36km 13:55)。急な下りが有ったが、また、急な上りがあった。登っていると、例の彼女が追い越して行った。また想定外の峠だ。エロ峠で801mだ。坂の頂上に着くと、20m位離れた広場に、車で開く簡易休憩所の店があり、一休みした(47km 14:58)。4人の英語を話す若者歩行者とスペイン人の店主がいた。彼女は休まず先に進んだようだ。休憩していると、彼女のご主人が着き、国道からかみさんが通過したかと、大声のフランス語で聞いている。ここにいる人達はフランス語が判らないらしい。僭越ながら私がスペイン語でご主人に聞くと、店主は行った、行ったとジェスチャを交えて怒鳴った。こんな私のフランス語とスペイン語が役にたった。暫く若者たちと話した後に坂を下った。さらに先には200mの丘を登る必要がある筈で、心の準備をしていたら、これは殆ど軽い坂で、助かった。皆さんは半袖、短パンで、長袖の上着はけっこう暑い。北部地域は寒いと聞いて、半袖のサイクリング着を持ってこなかったが、どこかで買わなければならない。

とても大きな街があって、交通量が激しく、とても怖い。パンプローナには少し早いと思ったら、郊外の町らしい。パンプローナはこちらという標識に従って行くと、街の中心地に出た。街の人に案内所を聞くと、角を曲がってすぐ近くだけど、閉店まで残り5分なので急いでと言われた。時間を忘れていた。


閉店間際にホテルを教えていただいた。いくつもホテルを教えていただき、一番遠い所が気に入り、探すと部屋が空いていて、無事にチェックインした(75km 17:16)。歴史的建造物の並ぶ地域の、すぐ横にあるホテルだった。一服した後に近くを見学した。この日はメイルが使えるホテルなので、無事にスペインに入った旨、家族や友人たちにメイルした。
パンプローナ市泊 走行距離:75km 天気:快晴 トップ画像:イバニエタ峠
この日に通過した街: St-Jean-Pied-de-Port, Arneguy, Orreaga-Roncesvalles, Erro, Pamplona
